執筆:谷口賢吾(BBT大学大学院 講師)
皆さんは、田舎にどんなイメージを持っていますか?
魅力を感じますか?
自治体の地域活性マーケティングを支援するマージェリック社が行った「20代女性の田舎に関する意識調査」によると、20代女性の70.4%が田舎に魅力を感じると回答しているようです。うち6割が年に1度以上は旅行にも行っているとのことです。
田舎に旅行する理由は、「人がいないところでのんびりしたい」が69.6%で、「自然豊かな環境」が43.7%と続きます。「スマートフォンやPCから開放されたい」という回答も20%で、普段の生活と違った時間を求める意見が多いです。
また、「SNS映えするスポットがあるから」「SNSで有名人やインフルエンサーが投稿していた」「SNSで友人や知人が投稿していた」という今の時代を反映したような回答も多かったようです。
一方、興味深いのが、「地方自治体の情報発信量、発信方法について十分だと感じるか」との質問で、「はい」と回答した人が27.8%に留まっていることです。
地方自治体は、移住や観光誘致のための情報提供に対して積極的に取組んでいるようですが、20代の女性からは不十分とその活動が評価されていないことになりますね。
情報提供のニーズとしての回答は、TwitterやInstagram等のSNSを活用して、リアルタイムの情報を求める回答が多いようです。
以前は、季節に応じた写真など提供するなどで十分だったかもしれませんが、リアルタイムの提供を可能にするSNSアプリなどの登場により、そうしたツールを活用した情報提供が必要になっていることがわかります。ニュース、天気予報などと同様に、地域の情報もリアルタイム性が求められるのではないでしょうか。
ただ、このSNS活用のニーズは20代に限った話であり、30代ではSNSではニーズが大きく減り、40代以上ではこのニーズはないようです。
年齢、性別、家族構成などを加味して、誰にどのような情報をどのような手段で提供するかの施策を含めた活動が地方自治体にも必要になっているようですね。
出所:
Peachy ※最終アクセス 2018年8月22日
http://news.livedoor.com/article/detail/15128218/
執筆:谷口賢吾(たにぐち けんご)
ビジネス・ブレークスルー大学、同大学院 専任講師
地域開発シンクタンクにて国の産業立地政策および地方都市の産業振興政策策定に携わる。
1998年より(株)大前・アンド・アソシエーツに参画。
2002年より(株)ビジネス・ブレークスルー、執行役員。
BBT総合研究所の責任者兼チーフ・アナリスト、「向研会」事務局長を兼ねる。
2006年よりビジネス・ブレークスルー大学院大学講師を兼任。
同秋に独立、新規事業立ち上げ支援コンサルティング、リサーチ業務に従事。
<著書>
「企業における『成功する新規事業開発』育成マニュアル」共著(日本能率協会総合研究所)
「図解「21世紀型ビジネス」のすべてがわかる本」(PHP研究所)