2020年11月30日

【MBA・ビジネス用語】意思決定(デシジョン・メイキング、decision-making)とは?

【MBA・ビジネス用語】意思決定(デシジョン・メイキング、decision-making)とは?



執筆:mbaSwitch編集部

ビジネスで成功するためには、まず的確な意思決定(デシジョン・メイキング、decision-making)ができるようになることが重要です。

正しい現状把握や意思決定ができなければ、根本的な原因解決に繋がりません。後になって結果をみるまでわからない難しさがある意思決定ですが、質を高めるために必要な要素をおさらいしましょう。


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1.意思決定とは?

意思決定とは?

意思決定とは、「ある目標の達成に向けて、複数の選択肢の中から1つを選ぶこと」を指します。目標の達成は、課題の解決と言い換えることもできるでしょう。何か解決すべき課題が生じているときに、意思決定が必要になるのです。

2.意思決定の種類

意思決定の種類
意思決定にはプログラム化できる意思決定かどうかで分ける分類法と、その内容によって3つに分類する方法があります。

プログラム化できる、つまり決まったルールに従って決定できる意思決定を「定型的意思決定」、そうではない意思決定を「非定型的意思決定」と呼びます。

また、意思決定対象の質によって、戦略的意思決定、管理的意思決定、業務的意思決定の3種類に分類する考え方もあります。

戦略的意思決定

企業全体の戦略など、重要かつ同じ意思決定が繰り返されることが少ない、非定型な問題について、経営陣やトップマネジメントが行う意思決定です。

管理的意思決定

組織構造の構築や短期的な事業の計画立案など、経営陣やトップマネジメントが意思決定した全社的な戦略に沿って、自分の管轄範囲の役割を実現させるために行う意思決定です。主にミドルマネジメントが行います。

業務的意思決定

与えられた役割や具体的な目標の達成のために、スケジュールや業務オペレーションを最適にするために行う意思決定です。多くは頻繁に繰り返される定型的意思決定であり、現場レベルで行われます。

3.意思決定のプロセス

意思決定のプロセス

組織における意思決定の重要性を初めて主張したのは、政治学者・経済学者のハーバード・A・サイモンです。

サイモンによれば、意思決定には大きな3つのステップがあります。
①課題・問題の特定と現状把握(インテリジェンス)
②選択肢の洗い出し(デザイン)
③今回採用する選択肢の決定(チョイス)

① 課題・問題の特定と現状把握(インテリジェンス)

意思決定を行うために、まずはその対象となる課題に関連する情報を集めます。集めた資料やデータをもとに、現在抱えている課題は何なのか、正確に把握します。

見方を変えれば、業務の中で今後起こり得る意思決定のために必要な情報を集められるように準備しておくべきともいえるでしょう。

自分の関わっている事業では、「いつ、何について、意思決定をするのか?」という視点から、収集すべき情報を定義し、可視化しておく必要があります。

情報はあればあるだけ良いわけではありません。必要な情報だけが、素早く出てくるような設計になっていることが理想です。

② 選択肢の洗い出し(デザイン)

情報を集めたら、課題に対する解決方法を洗い出します。洗い出す際には、その方法を取った際のメリットやデメリット・リスクも予想しましょう。選択肢を複数の観点で評価し、ランク付けする方法もあります。

ただし、選択肢を評価するためには、適切な評価基準を設定しなければなりません。

③ 今回採用する選択肢の決定(チョイス)

十分な情報の収集と、選択肢の洗い出し・検討ができたら、最適と思われる選択肢を決定します。何が最適化と判断するかは、そのときのビジネスの状況や意思決定を行う者の方針にも依るでしょう。

4.組織の意思決定は、合理的ではない!?

組織の意思決定は、合理的ではない!?

限定的合理性

しばしば経済学においては、人間を「合理的個人」と規定し、ロジカルにふるまえるものとします。しかし、組織における意思決定は、合理的個人のふるまいとはかけ離れることもあります。この理由の1つは、意思決定は「限定的合理性」の中で行われるからです。

限定的合理性とは、人間はさまざまな制約条件によって、あくまで限定された合理性しか持ち得ないことを示す用語です。

収集した情報の量やその処理能力、それに使える時間など数多くの制約があるため、どんな時も絶対に合理的な決定をすることは私達には不可能なのです。

集団浅慮

また、別の理由としては「集団浅慮」が起きてしまうことが考えられます。集団浅慮とは、グループ・シンクや集団思考とも呼ばれ、「集団で合意形成することが優先されすぎてしまい、意思や方針の質が個人で考えたものよりも劣ってしまう現象」を指します。

組織の雰囲気を壊す事を恐れ、メンバーが発言を自制してしまったり、外部からのチェックが働いていなかったりする場合に起きやすい事象です。

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5.良い意思決定と悪い意思決定

良い意思決定と悪い意思決定
意思決定の良し悪しを何で見るかというと、それは当然「結果」になるでしょう。良い結果をもたらした意思決定は良い意思決定であり、悪い結果を導いた意思決定は悪い意思決定です。

ただし、結果に影響するのは意思決定だけではありません。意思決定を実際に履行した際の実行内容や、偶然(クライアントの機嫌や天気など、コントロールできない要素)も含まれます。

<意思決定と結果の相関>

意思決定と結果の相関

良い意思決定をするには?

良い意思決定をするには、なるべくコントローラブルな要素を増やすことです。問題を把握し、情報を収集する際に、コントロールできる要素と、コントロールできない不確実な要素をしっかり切り分けましょう。

そのうえで、コントロールできる要素の多い意思決定・実行のプロセスを取ることが大切です。組織や事業の戦略として、不確実性の多い要素はアウトソースしておく方法も考えられます。

これからの時代に求められる意思決定とは?

なるべく不確実な要素を排除することが、意思決定の質を握る鍵となることは確かです。しかし、ウィズコロナやVUCAの時代では不確実な要素が多く、組織の生き残りにおいても不確実性を考慮に入れながら柔軟に対応することが求められます。

意思決定においても、一つひとつの意思決定に時間をかけて質を高めるのではなく、結果をすぐに検証し、そのフィードバックを新しい意思決定にすぐ反映できる仕組みにしておくことが重要でしょう。

意思決定をする中で、「その選択肢は検証・フィードバックのサイクルを回しやすいか?」も1つの指標として取り入れてみてください。

100%オンラインでMBAが取得できるビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)とは?

100%オンラインでMBAが取得できるビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)とは?
意思決定とは、不確実であったり多くの制約のある中で行うものであり、すんなりと論理的に答えを導き出せるものではありません。事業の全体を見通す力や、既知の知見として利用できる様々な経済理論、実業務で培った経験を総合して、情報を処理し判断することが求められる高度なスキルです。

結果が後からしかわからないからこそ、意思決定を行う自分自身に知識を蓄えておき、質の高い意思決定と、より良い改善サイクルを回していくことが求められます。

そこで、経営学の古典理論から最新のビジネストレンドまでを網羅的に身につける方法として、MBAを取得できる大学院(経営大学院)があります。

経営大学院では、経営の3要素である「ヒト・モノ・カネ」について学びます。さらに、時代に合わせた最先端のカリキュラムを実施したり、自分のキャリアや今後のビジョンについて向き合う機会を提供したりと、大学院ごとに特色があります。

しかし、仕事だけでも忙しいビジネスパーソンにとって、働きながら経営大学院で学ぶことは容易ではありません。

働きながらでも、うまく時間を活用して学び続けるには、「オンラインMBA」(経営大学院の授業の一部もしくはすべてをオンラインで実施するMBAプログラム)がおすすめです。

本校(ビジネス・ブレークスルー大学大学院、以下BBT大学院)は、日本国内で最も長いオンラインMBAの歴史を持っています。2005年の開学以来、15年という月日のなかでオンライン学習の知見を蓄積し、オンラインMBAのパイオニアとして試行錯誤を重ねてきました。

100%オンラインで受講できるため、学びの柔軟性が高く、多忙なビジネスパーソンでも学び続けることができます。

BBT大学院の学長である大前研一は「経営者、現場、顧客からしかビジネスは学べない」という信念から、経営者や起業家、そして数多くの企業や国家の問題解決をリードしてきた経営コンサルタントを中心に教員陣を揃えています。

現在もマネジメントに携わっているリーダー経験豊富な実務家教員から、実践経験に基づいたビジネス・経営のスキルや知識が学べます。

さらに、時代に即した最先端のカリキュラムや教育手法を提供できるよう、アップデートを繰り返しています。

たとえば、MBAの醍醐味であるケーススタディは、RTOCS(アールトックス)と呼ばれる独自の教育メソッドを導入し、現在進行形の事例について取り上げます。

一般的なケーススタディでは過去事例を取り上げますが、今まさに起こっている事例について、「自分が経営者やトップだとしたら?」という視点で将来を予測し、具体的な戦略を考えることで、問題発見・解決能力を身につけられます。

また、教務スタッフによる学生サポートが手厚く、学習の進捗フォローを行い、学習サポートやアドバイスをしている点もBBT大学院の魅力です。

教務スタッフは、一人ひとりの学生の受講の進捗や発言頻度などを日々確認し、名前を覚えてしまうくらい常に気にかけ、身近な存在として伴走してくれます。

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