業界ウォッチ 2024年6月18日

【データから読み解く】インドの州別人口

今回は「インドの州別人口」を取り上げてご紹介いたします。

インドは6月4日開票の総選挙で、与党・インド人民党(BJP)を含む与党連合が過半数を確保し、同党を率いるモディ氏が3期目の首相に就任しました。しかし、今回の総選挙では、モディ氏のBJPは大幅に議席を減らし、単独過半数を維持することができませんでした。格差拡大、強権的な政治手法に国民の不満が蓄積していたことが要因との指摘もあります。地域によって、モディ氏・BJPを支持するかどうか、違いもあったようです。

インドは国土も広いですが、人口規模も世界トップ規模であるため、地域別でみると、またそれぞれの地域特色などが見えてくると思います。

それでは、その基本となる地域(州)ごとの人口規模はどの位なのでしょうか。約14億人の人口規模を地域(州)別人口規模でみると、一つの国と同じレベルの規模になっているのではないでしょうか。そして、どの州が、どの国と同じレベルの人口規模になっているのでしょうか。

また、人口分布の地理的な位置と、人口分布に何らかの傾向があるのでしょうか。

実際に数字を見て確認したいと思います。
Indian-population

まず、インドの州別(連邦直轄領を含む)の人口規模を、大きい順にみてみます。

最も人口規模が大きいのはUttar Pradesh(ウッタル・プラデーシュ)州で、約2億3650万人の人口規模となっています。Uttar Pradesh州と同程度の人口規模を持つ国はパキスタンで、約2億4000万人の人口となっています。

次いで大きいのは、Bihar(ビハール)州で、約1億2700万人の人口となっています。Bihar州と同等の人口規模をを持つ国は、メキシコで、人口約1億2800万人となっています。その次に大きいのは、Maharashtra(マハーラーシュトラ)州で1億2670万人となっています。同等の人口規模を持つ国としては、前述のメキシコや、日本の1億2300万人とも近い規模となっています。

ここまでが、インドの州で1億人を超える州が3つあり、パキスタンや、メキシコ、日本とも同程度の人口規模となっていることが分かります。

人口1億人未満のインドの州で見ると、その中ではWest Bengal(西ベンガル)州が最も大きく、人口約9920万人となっています。同等程度の人口規模の国はベトナムで9886万人の人口規模となっています。次いで大きいのは、Madhya Pradesh(マディヤ・プラデシュ)州で、人口約8690万人となっています。同等の人口規模を持つのは、トルコで8582万人となっています。

以降、人口規模の大きい順にみると、Rajasthan(ラジャスタン)州が8130万人(同等の人口規模の国、ドイツ8329万人)、Tamil Nadu(タミル・ナドゥ)州が7690万人(同等の人口規模の国、タイ7180万人)、Gujarat(グジャラート)州が約7179万人(同等の人口規模の国、タイ7180万人)、Karnataka(カルナータカ)州が6783万人(同等の人口規模の国、英国6774万人)と続きます。

こうしてみると、インドの州の中でも大規模な人口規模(1億人超)を持っており、人口規模の分布としては、インドの中央部のエリア、西寄りのエリア、南寄りのエリアの人口規模が大きいことが分かります。

一方、人口規模が小さい(1000万人未満)州は、インド北部やインド北東部に多く分布していることが分かります。

人口規模をベースに考えると、インド国内市場をターゲットとしたビジネスや、インド国内の人材を採用することを考えて見ると、大きな可能性がありそうです。

今後、日本企業がのインドで事業展開を考えていく上で、地域別にみていくことは重要になってくるものと考えられそうですね。

資料:
statisticstimes.com
Worldpopulationreview