本記事では、オンラインの海外MBA大学院に関心がある人向けに、フィナンシャルタイムズ紙の世界ランキング、費用と学習期間の特徴をお伝えします。
他にもブランド力の高さや英語力が磨けるなどのメリット、サポートの質などの注意点、英語力に不安がある場合のオンライン海外MBA大学院の選び方についても解説します。
最後に海外オンラインのMBA大学院が不安な場合の選択肢として、国内オンラインMBA大学院についても解説しているので、オンラインMBA大学院選びの参考にしてください。
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フィナンシャルタイムズ紙「Online MBA Ranking 2021」によると、オンラインMBA大学院の世界ランキングのトップ10は以下の通りです。
ランキング | 大学院名 | 所在地 |
1位 | ウォリック・ビジネススクール(Warwick Business School) | イギリス |
2位 | IEビジネススクール(IE Business School) | スペイン |
3位 | インペリアル・カレッジ ビジネススクール(Imperial College Business School) | イギリス |
4位 | ノースカロライナ大学(University of North Carolina) | アメリカ |
5位 | インディアナ大学 ケリー・スクール・オブ・ビジネス(Kelley School of Business Indiana University) | アメリカ |
6位 | フロリダ大学 ウォリントンビジネスカレッジ(Warrington College of Business University of Florida) | アメリカ |
7位 | ダラム大学 ビジネススクール(Durham University Business School) | イギリス |
8位 | MIPポリテクニコディミラノビジネス大学院(Politecnico di Milano School of Management) | イタリア |
9位 | メリーランド大学 スミス・ビジネススクール(University of Maryland Smith) | アメリカ |
10位 | オーストラリア経営大学院 (Australian Graduate School of Management) | オーストラリア |
(出典:Financial Times「Business school rankings」)
いずれも学生の平均年間給与が13万~20万ドルと高く、さらにMBA取得後の給料の増加率も19~45%と高いという特徴があります。
海外のオンラインMBA大学院には、どのような特徴があるのでしょうか。特に学費と学習期間について気になる方が多いかもしれません。ここでは海外のオンラインMBA大学院の費用と卒業までの学習期間について詳しく解説します。
オンラインMBA大学院の学費は一律ではありません。特に海外のオンラインMBA大学院は費用に明確な差があります。
例えば先ほどのフィナンシャルタイムズ紙「Online MBA Ranking 2021」ランキング1位のウォーリック・ビジネススクールの場合、2年間の学費は3万5,000スターリング・ポンドで、日本円に直すと約535万円(2021年11月5日時点の為替レート)です。
また、同ランキング2位のIEビジネススクールは年額945万円(同時点のレート)となります。
国内でオンライン形式のMBA大学院にはビジネス・ブレークスルー大学大学院 経営学研究科 経営管理専攻(以下、BBT大学大学院)、グロービス経営大学院 経営研究科 経営専攻、SBI大学院大学 経営管理研究科 アントレプレナー専攻がありますが、入学金は約10万~30万円、年間授業料は約120万~150万円程度で、2年で卒業する場合は300万円程度が相場です。
このように、海外のオンラインMBA大学院は学費の相場がまちまちですが、国内のMBA大学院は比較的安定しているので、平均すると海外と国内の差は大きくなるでしょう。
少なくともウォーリック・ビジネススクールやIEビジネススクールと比較すれば、国内のオンラインMBA大学院の方が費用は安く、申し込みやすいといえます。
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オンラインMBAの特徴、費用のページ
日本国内のMBA大学院の場合、オンライン・対面を問わず2年で卒業するのを前提にカリキュラムが組まれ、実際2年で卒業する人が多数派です。
一方、海外のオンラインMBA大学院は数が多いため一概にはいえませんが、コベントリー大学(Coventry University)のオンラインMBAコースのようにMBA取得まで最短1年の大学もあれば、3~5年で卒業可能な大学院もあります。
一般的に海外のオンラインMBA大学院は卒業までに平均3年といわれますので、日本国内のMBA大学院の方が学習期間は短いようです。
オンラインMBA大学院は社会人が働きながら受講するケースが多いため、「仕事と両立しながら学ぶには少しでも期間が短い方がよい」と考えるのが自然かもしれません。その場合は海外よりも国内の方が学びやすいのではないでしょうか。
ただしオンラインの海外MBA大学院には下記のようなメリットがあります。
オンライン形式の海外MBA大学院には「ブランド力」「英語力アップ」「現地で通うよりも費用が安い」「人脈形成」という4つのメリットがあります。それぞれ詳しく解説していきます。
完全オンラインでMBAを取得できる日本国内のMBA大学院もありますが、海外と比べて質が劣っていなくても、現在のところ国際認証を取得したり、国際ブランドを持っているわけではありません。
一方、海外MBA大学院であれば、国際認証やブランド力がある大学院など、数あるなかから選ぶことが可能ですし、国際的に通用する肩書きも手に入るというメリットがあります。
特に外資系企業で経営職を狙うには海外MBAが必須です。国内MBAも一定の評価を受けられる可能性はありますが、MBAランキングでトップ10に入る海外MBA大学院を卒業していれば、ビジネスパーソンとして大きなアドバンテージを得られるでしょう。
日本国内のMBA大学院にも英語のコースはありますが、全て英語で開講される海外MBA大学院に比べて英語を使う機会が少ないのは否めません。逆にいうと、海外MBAの肩書きは実用的な英語スキルを備えている証拠になります。
現代はグローバル社会ですから、海外MBAによる「使える英語力が身についている証」は大きなメリットです。キャリアアップを見すえた転職活動にも効果的でしょう。
ただし英語で入学試験をクリアできるレベルまで英語力を高める必要があります。具体的には、TOEFLのスコアで最低80点台、中堅MBA大学院なら90~100点、トップMBA大学院を狙う場合は100~110点、名門大学に入学するなら110~120点が理想です。
海外MBA取得のために現地に留学する場合、学費以外にも渡航費、生活費、住居費など各種費用がかかります。
ランキング上位のMBA大学院は学費だけで年間1,600万円かかりますし、物価の高い国に留学すれば住居費や食費も高額ですから、総額2,000万円以上の費用が必要になるでしょう。
また、留学のために仕事を休むことになれば収入が途絶えてしまいます。
一方、オンライン形式の海外MBAは日本にいながら受講できるため、学費以外に費用がかからず、勉強と仕事の両立も現実的です。
オンラインMBA大学院はディスカッションやグループワークを通して仲間ができます。海外MBAであれば、世界中から参加しているため、国籍も年齢もビジネスもさまざまな人脈ができるでしょう。
そのような人脈形成によって卒業後の世界が変化します。グローバルな人脈を生かして海外の企業に転職する、ワールドワイドなビジネスを展開するなど、海外MBA大学院の人間関係は大きなメリットにつながります。
海外のオンラインMBA大学院を選ぶポイントは「英語力」「サポートの質」「費用」の3点です。国内のオンラインMBA大学院よりも慎重に選ぶ必要があるでしょう。それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
海外のオンラインMBA大学院の授業は英語で行われるので、英語力がなければ内容を理解できず授業についていくことが困難です。ディスカッションやレポートで自分の意見・考えも伝えられないでしょう。
また、MBAは「問題解決思考」「リーダーシップ」「経済理論」など抽象度が高い科目も多く、英語力がなければ正確な理解が難しいため、学習効率が著しく低い状況となります。
たとえ入学のために英語を勉強するとしても、あくまでもTOEFLやGMAT用の学習ですから、「入学後に経営学を深く学べない」「MBAの醍醐味である多様な相手とのやり取りの中での学びが得られない」といった事態も十分に考えられます。
そのため、入学前に英語を学ぶだけでなく、入学後も継続的に英語力を磨く努力が海外のオンラインMBA大学院では求められます。
逆にいうと英語力に自信がなければ、高額な費用や労力が無駄になりかねない点に注意が必要です。
英語力にも関連しますが、国内と海外のサポートの質は考慮しなければなりません。
国内のMBA大学院であれば、事務局や講師などとのやり取りは日本語です。共通言語によって正確に意思疎通できるため、言語を理由としたトラブルは起こりにくいでしょう。
海外でもアビタス/UMASSのように日本語対応しているサービスはありますが、そうでなければ全て英語・現地語でのやり取りになります。英語力に乏しい人がチャレンジしても親切にサポートを受けられるとは限らず、トラブルが発生した時のやり取りも困難です。
このように国内のMBA大学院で発生しない問題でも、海外のMBA大学院で起こるリスクがあることには注意が必要です。
「海外のオンラインMBA大学院の学費」で解説した通り、日本と海外のMBA大学院の費用を比較した場合、海外の方が高額になるケースがあります。
どの海外MBA大学院を選ぶかによっても費用は異なりますが、基本的に海外は学費のばらつきが激しいため、国内の数倍の費用が発生する可能性があります。
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オンラインでMBAを取得できる海外のMBA大学院のうち、日本語サポートがあり、日本語が母国語の人にとって比較的ハードルが低いのは以下2つです。
●マサチューセッツ大学アイゼンバーグ(University of Massachusetts The Isenberg MBA)(国際認証「AACSB認証」取得)
●BOND-BBT MBA(Bond University – BBT Global Leadership MBA)(国際認証「AACSB認証」「EQUIS」取得)
マサチューセッツ大学 アイゼンバーグの「上級課程」は英語の講義ですが、「基礎過程」は日本語講師による日本語中心の講義です。「基礎過程」でも課題の提出は英語なので、段階的な英語スキルの向上が期待できます。
なお、マサチューセッツ大学は現地の大学群を指し、ローウェル校は知名度が低いものの、アムハースト校にブランド力があります。
BOND-BBT MBAに関しては、現在と未来のキャリアの方向性・ニーズに応じて、「100%英語」と「日本語と英語」からカリキュラムを選ぶことができます。
2021年11月17日現在、公式ホームページに掲載されている日本語講義として「マーケティングマネジメント」「イノベーションマネジメント」「組織と人財マネジメント」などがあります。
ここまで海外オンラインのMBA大学院の情報をお伝えしました。海外オンラインのメリットとして「ブランド力重視で選びやすい」「英語力アップを期待できる」「現地留学よりも費用負担を減らせる」「幅広い人脈を構築できる」があります。
一方で海外オンラインには「そもそもの英語力が必要」「親切にサポートを受けられるとは限らない」「費用が高額になりやすい」というデメリットも存在します。
日本語サポートのある海外オンラインMBA大学院も存在しますが、全てが日本語の講義というわけではありません。そのため、語学力・費用面でハードルが高いと感じた人は、国内のオンラインMBA大学院も検討してみてはいかがでしょうか。
例えばBBT大学院は、完全オンライン型の国内MBA大学院の1つとして、先進的な講義を提供しています。上記「Bond-BBT MBA」のプログラムも扱っていますので、まずは以下をクリックして、資料請求・オンライン説明会への参加を検討してください。↓↓
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