大手製薬会社で上司と部下だった平原祐樹さんと東良輔さん。BBT大学院の卒業生である平原さんの影響を受けて、東さんもBBT大学院へ入学しました。お二人の入学の経緯や、BBT大学院で身につけたもの、修了後のキャリアアップ、修了生が同じ社内にいたメリットなどについてうかがいました。
平原 祐樹(ひらはら ゆうき)さん
2015年10月ビジネス・ブレークスルー大学院(以下、BBT大学院)入学、2017年9月修了。入学時30歳、インタビュー時は37歳。大手製薬会社で営業部門の管理職として勤務。
東 良輔(ひがし りょうすけ)さん
2019年4月ビジネス・ブレークスルー大学院(以下、BBT大学院)入学、2022年3月修了。入学時30歳、インタビュー時は34歳。大手製薬会社のマーケティング部門に所属。
(2022年9月現在)
——お二人は会社の上司と部下だったとうかがっています。
平原:はい。現在東さんはマーケティング部所属ですが、以前は同じ営業部門にいました。
東:社内に「兼業システム」という制度があり、それを利用して1年ほど営業にいながらマーケティングの業務を手伝わせてもらっていました。その後、マーケティング部に正式に異動となりました。
——平原さんがMBAを取得しようとしたきっかけをうかがえますか?
平原:当時、私は他の会社から中途入社して3年目ぐらいだったのですが、壁にぶち当たっては乗り越え、また新たな壁にぶつかるという状況でした。それまでは気合と根性でやっていたのですが、周囲のスキルセットの高い人たちを見て、このまま行けばまた違う壁にぶち当たるだけだろうと思いました。
——そういう優秀な方はMBAを取られていることが多かったのですか?
平原:今は増えていますが、当時はまだそれほど多い印象はなくて、私の周りでは1人だけでした。ただ、その同僚はとてもユニークな考え方を持っていると思っていました。
——困難に直面したときは、本などをたくさん読まれましたか?
平原:はい、その頃はものすごく読みました。そして、その同僚に「そんなに本を読むのだったら、ビジネススクールに入ってみたらどうですか?」と言われたのです。ビジネススクールは面白いということは以前から聞いていたので、その時にやってみようと思いました。
——BBT大学院を選んだのは、その方が本学で勉強されていたからということでしょうか?
平原:彼からはいくつか選択肢があると言われましたが、知っている人が選んだところという安心感からBBT大学院を選びました。また、BBT大学院は比較的年齢が上の人が多いと聞き、自分に自信がなかったので一番若いぐらいで入ったほうが気持ち的に楽かなとも思いました(笑)。
その頃はMBAについてほとんど知識がなく、特別な人が取るものと思っていたので、自分がそれにチャレンジするというイメージさえも湧きませんでした。
——平原さんが同僚の方の姿を見てBBTに入学されたように、東さんも平原さんを見て入られたのでしょうか?
東:はい、平原さんの影響が大きかったです。
——MBAのことは、それ以前から考えていたのですか?
東:頭の片隅にはありました。私は入社後5、6年、金沢で営業職についていて、そろそろ学び直しの時期かなと思っていた頃に異動になりました。そして、平原さんが直属の上司になり、自己紹介でMBAを取ったことを聞いたんです。若くしてリーダーとして活躍していた平原さんを見て、MBAが現実的なものとして考えられるようになりました。
——チャレンジしようと思ったのはどうしてでしょう?
東:営業を続けているとだんだん成長がフラットになってきて、自分の中での危機感や面白みが感じられなくなっていたんです。そんな中でマーケティング部に行きたいという夢を持つようになりましたが、このままでは届かないと思ったので、MBAに挑戦してみようという気になりました。
——BBT大学院以外のビジネススクールも検討されましたか?
東:いえ、あまり考えませんでした。平原さんの話を聞いて決めたので、どこで勉強するかという点ではほとんど悩みませんでした。
——東さんにビジネススクールに行くことを相談された時には、どういう風に思われましたか?
平原:最初に東さんに相談された時、マーケティング部の先のキャリアパスまで考えると、ビジネススクールに行くのが彼にとってベストチョイスかどうかは、実は疑問に思わないでもなかったんです。MBAはヒト・モノ・カネの知識がベーシックに習得できますが、それを学ぶことでスペシャリストになれるというものではないですから。
ただ、東さんがマーケティングをやりたいということを知っていたので、営業から異動するための武器になるとは思いました。
一番心配だったのは、自分がMBAを取った時は独身でしたが、東さんの場合は奥さんが仕事をされていて、お子さんも小さかったことです。
——東さんの奥さんは反対されましたか?
東:いえ、それはなかったです。自分で決めたことならやったほうがいい、という風に言ってもらいました。
——あまり聞きなれない完全オンラインのMBAなので不安もあったかと思うのですが。
平原:どんなふうに進行するのかという点は、東さんに一番聞かれたことだと思います。
東:ディスカッションをバーチャルでやるというのが想像がつかなくて、実際に平原さんにAirCampus®(※)の画面を見せてもらって納得しました。履修計画などについても質問しました。
——入ってからは忙しかったと思いますが、その辺りのことも平原さんに相談されましたか?
東:本当に時間が足りなかったですね。でも、相談はあまりしていません。営業は数字を上げるのが業務なので、数字が上がっていない時に勉強で忙しいとは言いにくいですから(笑)。
平原:私のほうから、「今どういう状況?」のように聞くことが多かったと思います。その辺は気にかけていました。
東:上司がBBT大学院の先輩なので、仕事と勉強の両立が大変なことを知っていて、家族やメンタル面の確認をしながら仕事の話をしてくれるのはありがたかったです。
——BBT大学院のことを知らない上司の方だと、オンラインということで簡単だと思われることもあるようなので、上司がBBT大学院出身だと助かりますね。
編集者註
※AirCampus®:BBTが独自開発しているオンラインプラットフォームの名称。BBT大学院に入学したらこのAirCampus®上で、講義映像の視聴やテキストディスカッションを行います。
——印象に残っている科目についてうかがわせてください。
平原:たくさんあるのですが、一番スキルセットとして身についたと思うのは「問題解決思考」です。最初はよく分からなくて大変でしたが、本当に面白くてものすごく身になったと思います。フレームで考えることができるようになり、今でも活用しています。あとは松本孝利先生の「起業論」(※)と、 川上真史先生の「戦略的人材マネジメント」です。
東:私は数江良一先生の「マーケティング概論」が印象に残っています。マーケティングをやりたかったので、一生懸命勉強した記憶があります。
BBT大学院の雰囲気も刺激になりました。会社の中にいるとどうしても井の中の蛙になりがちですが、BBT大学院に来てみるとすごい人が大勢いることが分かりました。起業家や宇宙開発関連の方、大手企業の方などがたくさんいて、アグレッシブさや知識量の多さなどに感化されました。
——平原さんはBBT大学院を卒業されて約5年になりますが、 入学前と後の一番大きな変化はどういうことですか?
平原:ひとつ挙げるとすると、当時私はMRで一プレイヤーとしてがんばっていたのですが、 BBT大学院で学ぶことにより視座が非常に高くなったことだと思います。
自分が一番やりたかったスキルセットのバージョンアップも、予想していた以上にできました。例えば、1ぐらいかなと思っていたのが、3あるいは5くらいまでできた感じです。
それと、BBT大学院では仮説を考えてそれをアウトプットしないといけないので、分からないということへの不安がなくなりました。問題に正解はないわけだし、毎日のようにアウトプットしていくことで、自分の説がそれほど的外れではないということも分かりました。
以前は会社の意思決定がよく理解できませんでしたが、今は限られた情報からでも考えて、会社の行った意思決定が一つの判断としてありえるという答えが出せます。なので、会社の決定に対する納得度が勝手に高まっています(笑)。
——平原さんはMBAを取った後にマネージャーになられたということですが。
平原:マネージャーになれたのは自分の力というよりも、会社の上の人たちのおかげだと思います。ただBBT大学院で学ぶことによって得たマインドセットやスキルセットがなかったら、マネージャーになってからもっとしんどかったと思います。
BBT大学院で部下を指導する判断軸や視野の広さなど身につけた部分があるので、もしも勉強していなかったら、マネージャーになったとしても1、2年でだめになっていたかもしれないですね。
——東さんは、この4月から正式にマーケティング部に異動されたということですね。異動希望は以前から出されていたのですか?
東:2、3年前から出していました。BBT大学院に入る前に手を上げたこともあったのですが、その時は希望がかないませんでした。
——BBT大学院修了後に、希望がかなったのはどうしてだと思われますか?
東:MBAを取ったことで下駄を履かせてもらった部分はあると思います。ただ、勉強していた間、普段の業務をないがしろにしていたら異動は難しかったでしょう。BBT大学院での学びが一営業マンとしても活きた部分があって、数字を伸ばすことに繋がったのかもしれません。そういう中で希望を出したので、選んでもらえたということだと思います。
また、面談やインタビューで、「今後何をやりたいか?」「我が社の課題は?」のような質問をされた時に、以前よりも自分の意見をしっかり言えるようになっていました。“RTOCS”(※)などで市場分析をしたり、自分の考えをまとめて言ったりしていたのが役に立ったと思います。
——費用対効果という意味ではいかがでしょうか?
東:キャリアにつながったので、それは十分得られていると思います。
編集者註
※起業論:現在は閉講
※RTOCS(アールトックス):「Real Time Online Case Study」の略称で、BBT独自のケースメソッドです。答えの出ていない「現在進行形の企業課題」をケースとして扱い、当該企業に関する調査・分析・戦略考案を自ら実施します。大前研一学長の戦略系科目において、卒業までに2年間毎週1題=合計約100題を繰り返し行います。
——東さんは、希望の部署に異動されていかがですか?
東:マーケティング部でプロダクトを扱っているので 、今まさに分析やファイナンスなどをやっているんですが、BBT大学院で学んだ基礎がなかったら今の仕事をするのは無理だったし、アサインもされなかっただろうと思います。これからは学んだことを仕事で活かして、自分自身成長したいと思います。
——BBT大学院を修了されて感じたことなどはありますか?
平原:私は卒業した時が32歳だったんですが、40歳とか50歳になった頃にまた大学院に行ってみたいと思いました。
学んでる間は頭が活性化していますが、辞めると一気に退化していくのがわかるので、修了直後から学び直したいとは感じていたんです。でも、その後すぐに結婚して子供ができたりもしたので、勉強するのは私生活のほうが少し落ち着いてからですね。子供が学校に入学したタイミングなら、子どもと自分のお互いにとってよいかなと思います。
そのときは、BOND-BBT MBAプログラム(※)がいいのではないかと考えています。個人的にはBBT大学院の後に BOND-BBT MBAプログラムで勉強するのはすごくしっくりくる感じがします。
——それでは最後に、MBAを検討中の方にアドバイスをお願いします。
東:今は大企業でもいつ潰れるかわからない時代ですし、自分の市場価値は自分で上げるしかないと思います。ただ、家庭や金銭的なことなどもあるので、その中で一歩踏み出すかどうかは本人次第です。
「MBAの勉強、どうしようかな?」ぐらいの気持ちであれば、やめたほうがいいかもしれません。ただ、成長したいという思いがあれば自己投資としてやってみるとよいと思います。
平原:東さんが言ったことが大前提なんですが、それだとそのまま終わってしまう人もいると思います。なので付け加えるとすると、まずBBT大学院の出願時に提出するエッセイを書いてみるとよいと思います。
キャリアプランなどを書くのはかなり難しいし、やるやらないに関係なくそれを書くだけでも大きな意義があって、 自分の中でプラスになるはずです。
私は書いた時に目指しているポジションがあったんですが、逆算すると意外と時間がなくて、その時点から死に物狂いでやらないと到達できないと気づきました。そして、時間がないことが分かったら、もう迷っている場合ではないと気づくと思います。
——平原さん、東さんありがとうございました!
編集者註
※BOND-BBT MBAプログラム:BBT大学院の運営会社である株式会社ビジネス・ブレークスルーが、オーストラリアの名門私立BOND大学と提携を結んで提供しているMBAプログラム。
大手製薬会社で上司と部下だった平原祐樹さんと東良輔さん。BBT大学院の卒業生である平原さんの影響を受けて、東さんもBBT大学院へ入学しました。お二人の入学の経緯や、BBT大学院で身につけたもの、修了後のキャリアアップ、修了生が同じ社内にいたメリットなどについてうかがいました。
平原 祐樹(ひらはら ゆうき)さん
2015年10月ビジネス・ブレークスルー大学院(以下、BBT大学院)入学、2017年9月修了。入学時30歳、インタビュー時は37歳。大手製薬会社で営業部門の管理職として勤務。
東 良輔(ひがし りょうすけ)さん
2019年4月ビジネス・ブレークスルー大学院(以下、BBT大学院)入学、2022年3月修了。入学時30歳、インタビュー時は34歳。大手製薬会社のマーケティング部門に所属。
(2022年9月現在)
——お二人は会社の上司と部下だったとうかがっています。
平原:はい。現在東さんはマーケティング部所属ですが、以前は同じ営業部門にいました。
東:社内に「兼業システム」という制度があり、それを利用して1年ほど営業にいながらマーケティングの業務を手伝わせてもらっていました。その後、マーケティング部に正式に異動となりました。
——平原さんがMBAを取得しようとしたきっかけをうかがえますか?
平原:当時、私は他の会社から中途入社して3年目ぐらいだったのですが、壁にぶち当たっては乗り越え、また新たな壁にぶつかるという状況でした。それまでは気合と根性でやっていたのですが、周囲のスキルセットの高い人たちを見て、このまま行けばまた違う壁にぶち当たるだけだろうと思いました。
——そういう優秀な方はMBAを取られていることが多かったのですか?
平原:今は増えていますが、当時はまだそれほど多い印象はなくて、私の周りでは1人だけでした。ただ、その同僚はとてもユニークな考え方を持っていると思っていました。
——困難に直面したときは、本などをたくさん読まれましたか?
平原:はい、その頃はものすごく読みました。そして、その同僚に「そんなに本を読むのだったら、ビジネススクールに入ってみたらどうですか?」と言われたのです。ビジネススクールは面白いということは以前から聞いていたので、その時にやってみようと思いました。
——BBT大学院を選んだのは、その方が本学で勉強されていたからということでしょうか?
平原:彼からはいくつか選択肢があると言われましたが、知っている人が選んだところという安心感からBBT大学院を選びました。また、BBT大学院は比較的年齢が上の人が多いと聞き、自分に自信がなかったので一番若いぐらいで入ったほうが気持ち的に楽かなとも思いました(笑)。
その頃はMBAについてほとんど知識がなく、特別な人が取るものと思っていたので、自分がそれにチャレンジするというイメージさえも湧きませんでした。
——平原さんが同僚の方の姿を見てBBTに入学されたように、東さんも平原さんを見て入られたのでしょうか?
東:はい、平原さんの影響が大きかったです。
——MBAのことは、それ以前から考えていたのですか?
東:頭の片隅にはありました。私は入社後5、6年、金沢で営業職についていて、そろそろ学び直しの時期かなと思っていた頃に異動になりました。そして、平原さんが直属の上司になり、自己紹介でMBAを取ったことを聞いたんです。若くしてリーダーとして活躍していた平原さんを見て、MBAが現実的なものとして考えられるようになりました。
——チャレンジしようと思ったのはどうしてでしょう?
東:営業を続けているとだんだん成長がフラットになってきて、自分の中での危機感や面白みが感じられなくなっていたんです。そんな中でマーケティング部に行きたいという夢を持つようになりましたが、このままでは届かないと思ったので、MBAに挑戦してみようという気になりました。
——BBT大学院以外のビジネススクールも検討されましたか?
東:いえ、あまり考えませんでした。平原さんの話を聞いて決めたので、どこで勉強するかという点ではほとんど悩みませんでした。
——東さんにビジネススクールに行くことを相談された時には、どういう風に思われましたか?
平原:最初に東さんに相談された時、マーケティング部の先のキャリアパスまで考えると、ビジネススクールに行くのが彼にとってベストチョイスかどうかは、実は疑問に思わないでもなかったんです。MBAはヒト・モノ・カネの知識がベーシックに習得できますが、それを学ぶことでスペシャリストになれるというものではないですから。
ただ、東さんがマーケティングをやりたいということを知っていたので、営業から異動するための武器になるとは思いました。
一番心配だったのは、自分がMBAを取った時は独身でしたが、東さんの場合は奥さんが仕事をされていて、お子さんも小さかったことです。
——東さんの奥さんは反対されましたか?
東:いえ、それはなかったです。自分で決めたことならやったほうがいい、という風に言ってもらいました。
——あまり聞きなれない完全オンラインのMBAなので不安もあったかと思うのですが。
平原:どんなふうに進行するのかという点は、東さんに一番聞かれたことだと思います。
東:ディスカッションをバーチャルでやるというのが想像がつかなくて、実際に平原さんにAirCampus®(※)の画面を見せてもらって納得しました。履修計画などについても質問しました。
——入ってからは忙しかったと思いますが、その辺りのことも平原さんに相談されましたか?
東:本当に時間が足りなかったですね。でも、相談はあまりしていません。営業は数字を上げるのが業務なので、数字が上がっていない時に勉強で忙しいとは言いにくいですから(笑)。
平原:私のほうから、「今どういう状況?」のように聞くことが多かったと思います。その辺は気にかけていました。
東:上司がBBT大学院の先輩なので、仕事と勉強の両立が大変なことを知っていて、家族やメンタル面の確認をしながら仕事の話をしてくれるのはありがたかったです。
——BBT大学院のことを知らない上司の方だと、オンラインということで簡単だと思われることもあるようなので、上司がBBT大学院出身だと助かりますね。
編集者註
※AirCampus®:BBTが独自開発しているオンラインプラットフォームの名称。BBT大学院に入学したらこのAirCampus®上で、講義映像の視聴やテキストディスカッションを行います。
——印象に残っている科目についてうかがわせてください。
平原:たくさんあるのですが、一番スキルセットとして身についたと思うのは「問題解決思考」です。最初はよく分からなくて大変でしたが、本当に面白くてものすごく身になったと思います。フレームで考えることができるようになり、今でも活用しています。あとは松本孝利先生の「起業論」(※)と、 川上真史先生の「戦略的人材マネジメント」です。
東:私は数江良一先生の「マーケティング概論」が印象に残っています。マーケティングをやりたかったので、一生懸命勉強した記憶があります。
BBT大学院の雰囲気も刺激になりました。会社の中にいるとどうしても井の中の蛙になりがちですが、BBT大学院に来てみるとすごい人が大勢いることが分かりました。起業家や宇宙開発関連の方、大手企業の方などがたくさんいて、アグレッシブさや知識量の多さなどに感化されました。
——平原さんはBBT大学院を卒業されて約5年になりますが、 入学前と後の一番大きな変化はどういうことですか?
平原:ひとつ挙げるとすると、当時私はMRで一プレイヤーとしてがんばっていたのですが、 BBT大学院で学ぶことにより視座が非常に高くなったことだと思います。
自分が一番やりたかったスキルセットのバージョンアップも、予想していた以上にできました。例えば、1ぐらいかなと思っていたのが、3あるいは5くらいまでできた感じです。
それと、BBT大学院では仮説を考えてそれをアウトプットしないといけないので、分からないということへの不安がなくなりました。問題に正解はないわけだし、毎日のようにアウトプットしていくことで、自分の説がそれほど的外れではないということも分かりました。
以前は会社の意思決定がよく理解できませんでしたが、今は限られた情報からでも考えて、会社の行った意思決定が一つの判断としてありえるという答えが出せます。なので、会社の決定に対する納得度が勝手に高まっています(笑)。
——平原さんはMBAを取った後にマネージャーになられたということですが。
平原:マネージャーになれたのは自分の力というよりも、会社の上の人たちのおかげだと思います。ただBBT大学院で学ぶことによって得たマインドセットやスキルセットがなかったら、マネージャーになってからもっとしんどかったと思います。
BBT大学院で部下を指導する判断軸や視野の広さなど身につけた部分があるので、もしも勉強していなかったら、マネージャーになったとしても1、2年でだめになっていたかもしれないですね。
——東さんは、この4月から正式にマーケティング部に異動されたということですね。異動希望は以前から出されていたのですか?
東:2、3年前から出していました。BBT大学院に入る前に手を上げたこともあったのですが、その時は希望がかないませんでした。
——BBT大学院修了後に、希望がかなったのはどうしてだと思われますか?
東:MBAを取ったことで下駄を履かせてもらった部分はあると思います。ただ、勉強していた間、普段の業務をないがしろにしていたら異動は難しかったでしょう。BBT大学院での学びが一営業マンとしても活きた部分があって、数字を伸ばすことに繋がったのかもしれません。そういう中で希望を出したので、選んでもらえたということだと思います。
また、面談やインタビューで、「今後何をやりたいか?」「我が社の課題は?」のような質問をされた時に、以前よりも自分の意見をしっかり言えるようになっていました。“RTOCS”(※)などで市場分析をしたり、自分の考えをまとめて言ったりしていたのが役に立ったと思います。
——費用対効果という意味ではいかがでしょうか?
東:キャリアにつながったので、それは十分得られていると思います。
編集者註
※起業論:現在は閉講
※RTOCS(アールトックス):「Real Time Online Case Study」の略称で、BBT独自のケースメソッドです。答えの出ていない「現在進行形の企業課題」をケースとして扱い、当該企業に関する調査・分析・戦略考案を自ら実施します。大前研一学長の戦略系科目において、卒業までに2年間毎週1題=合計約100題を繰り返し行います。
——東さんは、希望の部署に異動されていかがですか?
東:マーケティング部でプロダクトを扱っているので 、今まさに分析やファイナンスなどをやっているんですが、BBT大学院で学んだ基礎がなかったら今の仕事をするのは無理だったし、アサインもされなかっただろうと思います。これからは学んだことを仕事で活かして、自分自身成長したいと思います。
——BBT大学院を修了されて感じたことなどはありますか?
平原:私は卒業した時が32歳だったんですが、40歳とか50歳になった頃にまた大学院に行ってみたいと思いました。
学んでる間は頭が活性化していますが、辞めると一気に退化していくのがわかるので、修了直後から学び直したいとは感じていたんです。でも、その後すぐに結婚して子供ができたりもしたので、勉強するのは私生活のほうが少し落ち着いてからですね。子供が学校に入学したタイミングなら、子どもと自分のお互いにとってよいかなと思います。
そのときは、BOND-BBT MBAプログラム(※)がいいのではないかと考えています。個人的にはBBT大学院の後に BOND-BBT MBAプログラムで勉強するのはすごくしっくりくる感じがします。
——それでは最後に、MBAを検討中の方にアドバイスをお願いします。
東:今は大企業でもいつ潰れるかわからない時代ですし、自分の市場価値は自分で上げるしかないと思います。ただ、家庭や金銭的なことなどもあるので、その中で一歩踏み出すかどうかは本人次第です。
「MBAの勉強、どうしようかな?」ぐらいの気持ちであれば、やめたほうがいいかもしれません。ただ、成長したいという思いがあれば自己投資としてやってみるとよいと思います。
平原:東さんが言ったことが大前提なんですが、それだとそのまま終わってしまう人もいると思います。なので付け加えるとすると、まずBBT大学院の出願時に提出するエッセイを書いてみるとよいと思います。
キャリアプランなどを書くのはかなり難しいし、やるやらないに関係なくそれを書くだけでも大きな意義があって、 自分の中でプラスになるはずです。
私は書いた時に目指しているポジションがあったんですが、逆算すると意外と時間がなくて、その時点から死に物狂いでやらないと到達できないと気づきました。そして、時間がないことが分かったら、もう迷っている場合ではないと気づくと思います。
——平原さん、東さんありがとうございました!
編集者註
※BOND-BBT MBAプログラム:BBT大学院の運営会社である株式会社ビジネス・ブレークスルーが、オーストラリアの名門私立BOND大学と提携を結んで提供しているMBAプログラム。