将来、経営者になるために起業に必要なことを学びたいと考え、BBT大学院への入学を決意した籠田さん。「入学を迷っているなら、絶対に早いほうがいい!」と勧める理由や、40代でMBAを取得する価値についてうかがいました。

修了生プロフィール

籠田祐介さん
2017年9月BBT大学院入学、2019年9月修了。入学時40歳、インタビュー時は43歳。外資系マーケティング会社にてアカウントディレクターを担当(2020年11月現在)。

迷っているなら先延ばしせず、早めに先行投資したほうがいい

――ビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)に入学を決めた理由を教えてください。

入学理由は、大きく4つあります。

将来、経営者になりたいと考えているので、「マーケティングやファイナンスなど起業に必要なことを学びたい」という理由が一番大きかったです。

あとは、ちょうど40歳になったので、「このまま50代、60代と働き、これからは80代くらいまでは働かないといけない。だとしたら、このままでは戦っていけないのでは?」と将来に対する不安があったからです。

また、職場の上司に大学院を修了された優秀な方が多かったので、そのレベルまでたどり着くには、経営大学院で学ぶべきだろうと思いました。

最後は、自分に投資したかったからです。いま、自分に投資しておけば、収入も含めて、10年、20年後のレベルが上がっているはずなので、早めに先行投資をしておきたいと考えました。

――どのようなきっかけから、経営者になりたいと思うようになったのですか?

自分が戦える武器は何かと考えたときに、もともと優秀ではないと思っているので、リスクを背負って自分のオリジナリティで勝負しようと決めました。

はじめに就職した某商社の子会社で、ほぼゼロのフェーズから、あるプロジェクトに参加しました。6~7年で20~30倍の売上を出すことができ、急成長する事業を運よく若いうちに経験させていただいたんです。

そのときの社長がパワフルな方で、ビジネスの面でも人間的にもすごく惹かれていました。それで、22,23歳の頃に「経営者になりたい」という自分のマインドが固まりました。

その後も社長についていき、企業再生の案件を担当させてもらい、最終的には社長が新しく会社を立ち上げるときのお手伝いもしました。そうした経験を経て、ますます自分が経営者になりたいと思うようになりました。

でも、セールスやマーケティングをメインでやっていたので、当時はファイナンスの知識もなかったですし、経営者になってからビジネスや経営のことを体系的に学ぶのでは遅いと思いました。

――そうしたお考えから経営大学院を検討され、BBT 大学院への入学を決めるまでにはどれくらい悩みましたか?

悩んだ期間は、半年ぐらいだったと思います。

もともとは、平日の夜と土日に通学できる関東圏内の経営大学院を探していたので、BBT大学院は候補に入っていなかったんです。近くに通学できる大学院はあったのですが、現実問題として、仕事が忙しくて通学は厳しいと判断しました。

知り合いに相談したところ、「オンラインで学ぶ選択肢もあるよ」といくつかのオンラインMBAプログラムを提供する大学院を教えてもらいました。その中で検討した結果、BBT大学院に通うことを決めました。

――決め手となったのはどのような点でしたか?
ほかの大学院は、どうしても一部は通学が必要でしたが、BBT大学院は100%オンラインで学べるので、そこが決め手になりました。

一方で、一般的な経営大学院のメリットのひとつとして挙がる「人脈」については、「すべてオンラインでも人脈が作れるの?」と不安でもありました。また、「教室でクラスメイトと集まったりせず、自宅で受講して、一人で本当に最後までやり切れるのか?」と心配もしていました。

ちょうどそのときに、BBT大学院の説明会に参加しました。「本当にオンラインで大丈夫なんでしょうか?」とか「自宅の通信環境でも問題ないですか?」など、不安に感じていたことを細かいところまで質問したんですね。

それに対して、担当の方がオンライン学習のしくみを常にアップデートしていることや、修了生の感想など、詳しく教えてくださり、「思ったよりもいけそうだな」と思えました。

また、当時大きな案件を抱えていて多忙だったので、「すぐに入学するべきか、今の案件が終わったあとにするべきか」と、入学のタイミングについて悩んでいました。

そこで、説明会後にメールでも相談させてもらい、「今仕事が忙しいからと先延ばしされる方が結構いらっしゃいますが、皆さんあとで後悔することが多いです」という返答をいただきました。

「確かに仕事の忙しさはずっと続くものなので、早く入ったほうがいい」と気がついて、心配事もクリアになったので、BBT大学院への入学を決めました。

今、経営大学院へ入学するか検討している方にも、「迷っているんだったら、絶対に早いほうがいい!」と背中を押したいです。

結婚、引っ越し、2度の部署異動…大きなライフイベントと重なっても2年間で修了できた

――実際に入学されて、「オンラインMBAで人脈が築けるのか?」という懸念点についてはいかがでしたか?

クラスメイトは、IT系の方や大手メーカーの方、製薬会社の方、CAの方、個人で経営されている方など、業種・職種が幅広く、とても面白かったです。たまたまですが、クライアント企業の社員の方も同じクラスにいらっしゃいました。

クラスメイトとのコミュニケーションは、基本は「AirCampus®」(※)上でのディスカッションなどでしたが、私たちのクラスは仲が良く、3か月に1回程度、東京近辺で集まって飲んでいました。

ディスカッションでバチバチやり合いながらも、実際に会うと、ビジネスの情報交換をしたり、学習やお互いの仕事の話題などを和気あいあいと語ったりできる仲で、仕事だけではできない接点がたくさん持てました。

普段の仕事では会わないような方々と、ディスカッションしたり会話したりを通して、考え方の幅も広がりましたね。

今でもクラスメイトとのコミュニティが続いているので、今後ビジネスで何か困ったことがあれば聞けるという安心感があります。なので、入学前に心配していた人脈やコミュニティについても、まったく問題なかったです。むしろ、テキスト上で熱い議論を交わしてきた分、クラスメイトとの仲は深まったと感じています。

編集註:「AirCampus®」は、BBT独自のオンライン学習プラットフォームです。インターネット環境があれば、PCやスマホ、タブレットなどからいつでもどこでも利用できます。BBT大学院では、AirCampus®上でインプットとアウトプットを繰り返しながら受講を進めていきます。

――「100%オンラインで勉強のモチベーションを保てるのか」「仕事が忙しいなか学習できるのか」という不安についてはどうでしたか?
最初の3か月くらいは、仕事が忙しい中で、AirCampus®を使ったオンライン学習にもまだ慣れていないし、焦ってばかりの毎日でした。

まず講義動画を視聴して、自分の意見を発言して、クラスメイトとディスカッションして、ときに課題提出物があって…という流れが短期間で行われることに驚きました。そんな中、優秀なクラスメイトも多く、発言の量や質に圧倒されることもありましたが、「みんなこれだけ頑張っているんだから、置いていかれないように自分も頑張らなきゃ」と、やる気になりましたね。

3か月過ぎたあたりから、ずっと走り続けるのは無理なので、上手に力を抜けるところは抜いて、ここは頑張って…というバランスがとれるようになってきて、効率よく学習できるようになりました。

仕事に振り回されて、学習のペースが乱れることもありましたが、AirCampus®はスマホでも使えるので、出張先に向かう新幹線の中で講義動画を視聴したり発言したり。スキマ時間をギリギリまで活用できたのは、オンラインMBAならではだと思います。通学に必要な移動時間もないですし、好きな時間にやれるのは助かりましたね。

教務やTA(ティーチング・アシスタント)の方々によるサポートもしっかりしていて、学生コミュニティのフォローもしてくれたりと、入学前に懸念していた人脈と学習のモチベーション維持について、100%オンラインでも何も問題はありませんでした。

予定にはなかったんですが、BBT大学院に通っている間に、実は結婚もしたんです。

そもそも仕事が忙しいところに大学院で学び始め、さらにはその間に結婚式も引っ越しも、そして2回の部署異動も経験しました(笑)。

結婚式は修了する数か月前に予定していて、卒業研究を進めているタイミングでもあったので、そのころは本当に大変でしたよ。それでも何とかなったので、在学中に大きなライフイベントがいくつか重なっても、なんとか乗り切れます! 

もちろん、妻のサポートがあったからこそできたことなので、感謝しています。

――特に印象に残っている科目は何ですか?

大前学長が担当する「RTOCS」(※)が2年間を通して一番印象に残っています。

RTOCSは、入学を決めた理由の一つでもあります。現在進行形の企業課題を1週間という短期間で分析し、自分なりの答えを出すなんて、自分一人では絶対にできません。でも、「100本ノックだ!」と、毎週強制的に取り組むことで、必ず自分の力になるはずだと思いました。

※編集註:「RTOCS(アールトックス)」は「Real Time Online Case Study」の略称で、BBT独自のケースメソッドです。答えの出ていない「現在進行形の企業課題」をケースとして扱い、当該企業に関する調査・分析・戦略考案を自ら実施します。大前研一学長の戦略系科目において、2年間毎週1題=合計約100題 を繰り返し行います。

実際にRTOCSをやってみると、予想通りではありましたが、めちゃくちゃつらいノックでした。でも、最新のテクノロジー企業など、自分が知らない分野のお題についても1週間で調べて分析することで、新しい知識も身につくし、大前学長のご意見やクラスメイトの意見を聞くことも大変勉強になりました。

現職では、消費財メーカーさんに自社のマーケティングツールを売り込んで、売上を上げていただくマーケティングサポートをしています。毎週RTOCSで鍛えたおかげで、今まで表面的にしか見ていなかった企業情報を深くまで読み取れるようになり、クライアント企業と競合企業の的確な分析が自然にできるようになりました。

「自分が社長だったら…」と想定して考えるのはもともと好きだったのですが、行政や政治関係のお題は難しかったですね。企業とは違って、行政や政治は、1年でも10年でもなく、100年くらいのスパンで施策を考えたりするので、情報を収集する時点から、初めての経験でした。

マネジメントも経験した40代だからこそ、経験と知識が直結した

――籠田さんは40歳でご入学されましたが、40代でMBAを取得することについて、どのようにお考えですか?

20年近い実務経験があるからこそ、学んだことから「あのときはこうすれば良かったのか」とか「ここが足りなかったんだ」と、過去の仕事を振り返ることができ、学びと経験がつながりました。そうすると、新しく得た知識が記憶として頭に残るだけでなく、自然と体に染みついた気がします。

マネジメント経験もあるので、組織行動・人材マネジメントの科目も実感を持ちながら学べました。社会人経験が長い分、学びが即リアリティを帯びて、今後の実践にも生かしやすいと感じました。

入学前は、40歳からだと遅いかなとも思いましたが、在学中はむしろ、経験を積んだ今のタイミングでよかったと思えました。ただ、もう少し遅いと、体力的にも厳しくなってくるし、学びを生かす期間が減るので、マネジメントも経験した30代、40代に経営大学院に通う価値は大きいと思います。

――入学した最大の目的は「起業に必要なことを学ぶこと」だとうかがいましたが、BBT大学院を修了されて、入学当初の目的は達成されましたか?

ファイナンスや事業選択など、経営者に必要な体系的な知識については、一通り身につけることができました。

ただ、2年間学んで感じたのは、「起業するにはまだまだ足りない」ということです。今、ようやく起業準備のスタートラインに立てたところだと思っています。

逆に言えば、入学前はスタートラインにすら立っていなかったことを実感しましたし、BBT大学院で学べば学ぶほど、成功している経営者の方々はもっと高いレベルにいることがわかりました。もちろん、修了した達成感もありましたが、それ以上に、自分に対して「このままじゃだめだ」という危機感を強く持ちました。

在学中は強制的に勉強する環境に身を置いていたので、自然と情報や知識が増えました。でも、修了後はその量が一気に減ってしまうので、修了してからのほうが本をよく読むようになりましたし、読む本のジャンルも広がりました。

頑張った2年間が無駄になってしまう気がして、最近は新しい知識を取り入れていないと不安になるくらいです。集中的に筋トレしても少しサボると筋力が落ちてしまうのと同じようなイメージですね(笑)。

BBT大学院に入り、「社会貢献を大前提にしている企業が成功し、お金もあとから付いてきて、どんどん企業が成長することで、みんながさらに喜ぶ」という経営者の在り方を学びました。そうした経営者の方のお話を聞くと、目的がお金儲けよりも高い意識にないと企業は走り続けられないし、成功もしないと強く感じました。

昔からスポーツが大好きで、卒業研究でもスポーツ・コミュニティ・ビジネスをテーマにしました。ゆくゆくはスポーツに関わる事業の立ち上げにトライし、社会や地域に貢献したいと思っています。


将来、経営者になるために起業に必要なことを学びたいと考え、BBT大学院への入学を決意した籠田さん。「入学を迷っているなら、絶対に早いほうがいい!」と勧める理由や、40代でMBAを取得する価値についてうかがいました。

修了生プロフィール

籠田祐介さん
2017年9月BBT大学院入学、2019年9月修了。入学時40歳、インタビュー時は43歳。外資系マーケティング会社にてアカウントディレクターを担当(2020年11月現在)。

迷っているなら先延ばしせず、早めに先行投資したほうがいい

――ビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)に入学を決めた理由を教えてください。

入学理由は、大きく4つあります。

将来、経営者になりたいと考えているので、「マーケティングやファイナンスなど起業に必要なことを学びたい」という理由が一番大きかったです。

あとは、ちょうど40歳になったので、「このまま50代、60代と働き、これからは80代くらいまでは働かないといけない。だとしたら、このままでは戦っていけないのでは?」と将来に対する不安があったからです。

また、職場の上司に大学院を修了された優秀な方が多かったので、そのレベルまでたどり着くには、経営大学院で学ぶべきだろうと思いました。

最後は、自分に投資したかったからです。いま、自分に投資しておけば、収入も含めて、10年、20年後のレベルが上がっているはずなので、早めに先行投資をしておきたいと考えました。

――どのようなきっかけから、経営者になりたいと思うようになったのですか?

自分が戦える武器は何かと考えたときに、もともと優秀ではないと思っているので、リスクを背負って自分のオリジナリティで勝負しようと決めました。

はじめに就職した某商社の子会社で、ほぼゼロのフェーズから、あるプロジェクトに参加しました。6~7年で20~30倍の売上を出すことができ、急成長する事業を運よく若いうちに経験させていただいたんです。

そのときの社長がパワフルな方で、ビジネスの面でも人間的にもすごく惹かれていました。それで、22,23歳の頃に「経営者になりたい」という自分のマインドが固まりました。

その後も社長についていき、企業再生の案件を担当させてもらい、最終的には社長が新しく会社を立ち上げるときのお手伝いもしました。そうした経験を経て、ますます自分が経営者になりたいと思うようになりました。

でも、セールスやマーケティングをメインでやっていたので、当時はファイナンスの知識もなかったですし、経営者になってからビジネスや経営のことを体系的に学ぶのでは遅いと思いました。

――そうしたお考えから経営大学院を検討され、BBT 大学院への入学を決めるまでにはどれくらい悩みましたか?

悩んだ期間は、半年ぐらいだったと思います。

もともとは、平日の夜と土日に通学できる関東圏内の経営大学院を探していたので、BBT大学院は候補に入っていなかったんです。近くに通学できる大学院はあったのですが、現実問題として、仕事が忙しくて通学は厳しいと判断しました。

知り合いに相談したところ、「オンラインで学ぶ選択肢もあるよ」といくつかのオンラインMBAプログラムを提供する大学院を教えてもらいました。その中で検討した結果、BBT大学院に通うことを決めました。

――決め手となったのはどのような点でしたか?
ほかの大学院は、どうしても一部は通学が必要でしたが、BBT大学院は100%オンラインで学べるので、そこが決め手になりました。

一方で、一般的な経営大学院のメリットのひとつとして挙がる「人脈」については、「すべてオンラインでも人脈が作れるの?」と不安でもありました。また、「教室でクラスメイトと集まったりせず、自宅で受講して、一人で本当に最後までやり切れるのか?」と心配もしていました。

ちょうどそのときに、BBT大学院の説明会に参加しました。「本当にオンラインで大丈夫なんでしょうか?」とか「自宅の通信環境でも問題ないですか?」など、不安に感じていたことを細かいところまで質問したんですね。

それに対して、担当の方がオンライン学習のしくみを常にアップデートしていることや、修了生の感想など、詳しく教えてくださり、「思ったよりもいけそうだな」と思えました。

また、当時大きな案件を抱えていて多忙だったので、「すぐに入学するべきか、今の案件が終わったあとにするべきか」と、入学のタイミングについて悩んでいました。

そこで、説明会後にメールでも相談させてもらい、「今仕事が忙しいからと先延ばしされる方が結構いらっしゃいますが、皆さんあとで後悔することが多いです」という返答をいただきました。

「確かに仕事の忙しさはずっと続くものなので、早く入ったほうがいい」と気がついて、心配事もクリアになったので、BBT大学院への入学を決めました。

今、経営大学院へ入学するか検討している方にも、「迷っているんだったら、絶対に早いほうがいい!」と背中を押したいです。

結婚、引っ越し、2度の部署異動…大きなライフイベントと重なっても2年間で修了できた

――実際に入学されて、「オンラインMBAで人脈が築けるのか?」という懸念点についてはいかがでしたか?

クラスメイトは、IT系の方や大手メーカーの方、製薬会社の方、CAの方、個人で経営されている方など、業種・職種が幅広く、とても面白かったです。たまたまですが、クライアント企業の社員の方も同じクラスにいらっしゃいました。

クラスメイトとのコミュニケーションは、基本は「AirCampus®」(※)上でのディスカッションなどでしたが、私たちのクラスは仲が良く、3か月に1回程度、東京近辺で集まって飲んでいました。

ディスカッションでバチバチやり合いながらも、実際に会うと、ビジネスの情報交換をしたり、学習やお互いの仕事の話題などを和気あいあいと語ったりできる仲で、仕事だけではできない接点がたくさん持てました。

普段の仕事では会わないような方々と、ディスカッションしたり会話したりを通して、考え方の幅も広がりましたね。

今でもクラスメイトとのコミュニティが続いているので、今後ビジネスで何か困ったことがあれば聞けるという安心感があります。なので、入学前に心配していた人脈やコミュニティについても、まったく問題なかったです。むしろ、テキスト上で熱い議論を交わしてきた分、クラスメイトとの仲は深まったと感じています。

編集註:「AirCampus®」は、BBT独自のオンライン学習プラットフォームです。インターネット環境があれば、PCやスマホ、タブレットなどからいつでもどこでも利用できます。BBT大学院では、AirCampus®上でインプットとアウトプットを繰り返しながら受講を進めていきます。

――「100%オンラインで勉強のモチベーションを保てるのか」「仕事が忙しいなか学習できるのか」という不安についてはどうでしたか?
最初の3か月くらいは、仕事が忙しい中で、AirCampus®を使ったオンライン学習にもまだ慣れていないし、焦ってばかりの毎日でした。

まず講義動画を視聴して、自分の意見を発言して、クラスメイトとディスカッションして、ときに課題提出物があって…という流れが短期間で行われることに驚きました。そんな中、優秀なクラスメイトも多く、発言の量や質に圧倒されることもありましたが、「みんなこれだけ頑張っているんだから、置いていかれないように自分も頑張らなきゃ」と、やる気になりましたね。

3か月過ぎたあたりから、ずっと走り続けるのは無理なので、上手に力を抜けるところは抜いて、ここは頑張って…というバランスがとれるようになってきて、効率よく学習できるようになりました。

仕事に振り回されて、学習のペースが乱れることもありましたが、AirCampus®はスマホでも使えるので、出張先に向かう新幹線の中で講義動画を視聴したり発言したり。スキマ時間をギリギリまで活用できたのは、オンラインMBAならではだと思います。通学に必要な移動時間もないですし、好きな時間にやれるのは助かりましたね。

教務やTA(ティーチング・アシスタント)の方々によるサポートもしっかりしていて、学生コミュニティのフォローもしてくれたりと、入学前に懸念していた人脈と学習のモチベーション維持について、100%オンラインでも何も問題はありませんでした。

予定にはなかったんですが、BBT大学院に通っている間に、実は結婚もしたんです。

そもそも仕事が忙しいところに大学院で学び始め、さらにはその間に結婚式も引っ越しも、そして2回の部署異動も経験しました(笑)。

結婚式は修了する数か月前に予定していて、卒業研究を進めているタイミングでもあったので、そのころは本当に大変でしたよ。それでも何とかなったので、在学中に大きなライフイベントがいくつか重なっても、なんとか乗り切れます! 

もちろん、妻のサポートがあったからこそできたことなので、感謝しています。

――特に印象に残っている科目は何ですか?

大前学長が担当する「RTOCS」(※)が2年間を通して一番印象に残っています。

RTOCSは、入学を決めた理由の一つでもあります。現在進行形の企業課題を1週間という短期間で分析し、自分なりの答えを出すなんて、自分一人では絶対にできません。でも、「100本ノックだ!」と、毎週強制的に取り組むことで、必ず自分の力になるはずだと思いました。

※編集註:「RTOCS(アールトックス)」は「Real Time Online Case Study」の略称で、BBT独自のケースメソッドです。答えの出ていない「現在進行形の企業課題」をケースとして扱い、当該企業に関する調査・分析・戦略考案を自ら実施します。大前研一学長の戦略系科目において、2年間毎週1題=合計約100題 を繰り返し行います。

実際にRTOCSをやってみると、予想通りではありましたが、めちゃくちゃつらいノックでした。でも、最新のテクノロジー企業など、自分が知らない分野のお題についても1週間で調べて分析することで、新しい知識も身につくし、大前学長のご意見やクラスメイトの意見を聞くことも大変勉強になりました。

現職では、消費財メーカーさんに自社のマーケティングツールを売り込んで、売上を上げていただくマーケティングサポートをしています。毎週RTOCSで鍛えたおかげで、今まで表面的にしか見ていなかった企業情報を深くまで読み取れるようになり、クライアント企業と競合企業の的確な分析が自然にできるようになりました。

「自分が社長だったら…」と想定して考えるのはもともと好きだったのですが、行政や政治関係のお題は難しかったですね。企業とは違って、行政や政治は、1年でも10年でもなく、100年くらいのスパンで施策を考えたりするので、情報を収集する時点から、初めての経験でした。

マネジメントも経験した40代だからこそ、経験と知識が直結した

――籠田さんは40歳でご入学されましたが、40代でMBAを取得することについて、どのようにお考えですか?

20年近い実務経験があるからこそ、学んだことから「あのときはこうすれば良かったのか」とか「ここが足りなかったんだ」と、過去の仕事を振り返ることができ、学びと経験がつながりました。そうすると、新しく得た知識が記憶として頭に残るだけでなく、自然と体に染みついた気がします。

マネジメント経験もあるので、組織行動・人材マネジメントの科目も実感を持ちながら学べました。社会人経験が長い分、学びが即リアリティを帯びて、今後の実践にも生かしやすいと感じました。

入学前は、40歳からだと遅いかなとも思いましたが、在学中はむしろ、経験を積んだ今のタイミングでよかったと思えました。ただ、もう少し遅いと、体力的にも厳しくなってくるし、学びを生かす期間が減るので、マネジメントも経験した30代、40代に経営大学院に通う価値は大きいと思います。

――入学した最大の目的は「起業に必要なことを学ぶこと」だとうかがいましたが、BBT大学院を修了されて、入学当初の目的は達成されましたか?

ファイナンスや事業選択など、経営者に必要な体系的な知識については、一通り身につけることができました。

ただ、2年間学んで感じたのは、「起業するにはまだまだ足りない」ということです。今、ようやく起業準備のスタートラインに立てたところだと思っています。

逆に言えば、入学前はスタートラインにすら立っていなかったことを実感しましたし、BBT大学院で学べば学ぶほど、成功している経営者の方々はもっと高いレベルにいることがわかりました。もちろん、修了した達成感もありましたが、それ以上に、自分に対して「このままじゃだめだ」という危機感を強く持ちました。

在学中は強制的に勉強する環境に身を置いていたので、自然と情報や知識が増えました。でも、修了後はその量が一気に減ってしまうので、修了してからのほうが本をよく読むようになりましたし、読む本のジャンルも広がりました。

頑張った2年間が無駄になってしまう気がして、最近は新しい知識を取り入れていないと不安になるくらいです。集中的に筋トレしても少しサボると筋力が落ちてしまうのと同じようなイメージですね(笑)。

BBT大学院に入り、「社会貢献を大前提にしている企業が成功し、お金もあとから付いてきて、どんどん企業が成長することで、みんながさらに喜ぶ」という経営者の在り方を学びました。そうした経営者の方のお話を聞くと、目的がお金儲けよりも高い意識にないと企業は走り続けられないし、成功もしないと強く感じました。

昔からスポーツが大好きで、卒業研究でもスポーツ・コミュニティ・ビジネスをテーマにしました。ゆくゆくはスポーツに関わる事業の立ち上げにトライし、社会や地域に貢献したいと思っています。